終わらない恋になれ
7th 遅すぎた自覚の代償





―――――
―――





無我夢中で貪った血の味は、とろけるような蜜の味がした。


あの瞬間我に返らなかったら、俺は間違いなく死ぬまで味わい続けただろう。


そうならなかったのは、首筋をも濡らしていたあいつの涙。




…泣かせるつもりなんてなかった。


俺の魔力で身体の自由を封じられたあいつは、心底おびえたまなざしで俺を見て。
きっとその心に刻み込んだんだ。…ヴァンパイアへの恐怖心、俺への畏れを。






―――そう思ったら、身体が勝手に動いていた。





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