終わらない恋になれ
いやだ。
そんなこと、許さない。
あの手も。
声も。
ぬくもりも、吐息も。
俺以外に捧げるなんて耐えられない。
―――これが愛だというなら。
俺は愛する女を傷つけた。
その事実がこの感情を認めさせなかった。
だって。
そうしたら俺がいくらあいつを想っても、あいつは俺を愛さない。
愛するはずも、ない。
恐怖を植え付けたヴァンパイアを愛する人間など、いないじゃないか――…
そう思ったら、身体から力が抜けて。
俺はその場に崩れ落ちた。