午前0時、夜空の下で
第8話
光に包まれた、朝。
心が黎明館に戻ると、外で今か今かと待っていたノーラたちが、やっと戻ってきたと言わんばかりに声を張り上げた。
「ココ!? 大丈夫?」
ぐったりと憔悴した様子の心を見た瞬間、駆け寄ってくる。
「よかったぁ……。ミスティアたちから夜族が出たって聞いて……。ココには守護人がいないから、本当に心配したんだよ?」
アシャンが涙を滲ませながら、心に抱きついてきた。
心はというと、閉じてしまいそうになる瞼を必死に押し上げながら、ミスティアの姿を探していた。
「ミスティアなら無事だ。奥の部屋で休んでいる。お前も寝不足なんじゃないのか?」