午前0時、夜空の下で
妃月の存在を認識した途端、心はふっと意識を失い、倒れこんだ。
それをカルヴァローネ伯爵が、慌てて受け止める。
「ココ!」
アシャンたちが顔色を変えて駆け寄ってきたが、どうやら心は極度の緊張が解けて気絶しただけのようで、特に怪我は見当たらなかった。
「ミスティアの守護人から、転んで多少怪我をしていたと聞いてたんですが……」
まさか久遠の森に逃げ込んだなど思いもしないカルヴァローネ伯爵は、小さく首を傾げる。
「伯爵、彼女をこちらへ」
鋭い声とともに、腕の中の少女がするりと引き抜かれた。
「君は、ココの守護人の……」
驚いたカルヴァローネ伯爵に目を合わせることなく、心を腕に抱いたまま静かに頭を下げて、キシナは黎明館へと消えた。
それをカルヴァローネ伯爵が、慌てて受け止める。
「ココ!」
アシャンたちが顔色を変えて駆け寄ってきたが、どうやら心は極度の緊張が解けて気絶しただけのようで、特に怪我は見当たらなかった。
「ミスティアの守護人から、転んで多少怪我をしていたと聞いてたんですが……」
まさか久遠の森に逃げ込んだなど思いもしないカルヴァローネ伯爵は、小さく首を傾げる。
「伯爵、彼女をこちらへ」
鋭い声とともに、腕の中の少女がするりと引き抜かれた。
「君は、ココの守護人の……」
驚いたカルヴァローネ伯爵に目を合わせることなく、心を腕に抱いたまま静かに頭を下げて、キシナは黎明館へと消えた。