午前0時、夜空の下で
「……見つけた!! 主だ、我らの、主だ!」

その、歓喜の声に。

彼らは絶望に呑み込まれつつあった目を見開いた。

その声を発した者は、ただひたすらに異界を映し出す鏡を見つめている。

鏡に映っているのは、彼らが永久の時を捧げてでも傍にありたいと願った、主の姿。

主は静かに目を閉じたまま、暗く冷たい牢に捕われていた。

「我らの主が、捕われていらっしゃる」

「誰が……、誰がこのようなことを……」

「この世界に存在するモノ……ニンゲン、か?」

その罪深さと言いようのない怒りに、彼らは戦慄する。

殺せ。

コロセコロセコロセ。

――そして、我らが主のもとへ。

彼らは、鏡が映し出している世界へと向かった。

……主の、もとへ。
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