午前0時、夜空の下で
「えっ!? あの、それは……」
戸惑う心に構わず、メイジーたちは手慣れた様子で心が身につけていた服を脱がせ、ドレスを着せていく。
「クロスリード様より、ココロ様のお国ではあまりドレスを着る習慣がないと伺いましたので、出来るだけお体に負担のかからないものをご用意させていただきました」
メイジーが微笑みを浮かべて言ったものの、慣れないドレスに心は顔を引きつらせた。
確かにコルセットを締め上げたりスカートを膨らませたりということはなかったが、それでも着慣れている洋服に比べると、着心地が悪くずっしりと重い。
「ココロ様の髪も瞳も、黒に近い色をしていらっしゃるんですね。黒をその身に纏うものは、とても高貴な血と言われているんですよ」
相変わらず笑顔を浮かべたまま、メイジーは心の髪を緩やかに持ち上げた。
日に焼けて焦げ茶色になった髪を、丁寧にまとめ上げていく。
言外にどの程度の身分なのかと尋ねられたような気がしたのは、考えすぎだろうか。
戸惑う心に構わず、メイジーたちは手慣れた様子で心が身につけていた服を脱がせ、ドレスを着せていく。
「クロスリード様より、ココロ様のお国ではあまりドレスを着る習慣がないと伺いましたので、出来るだけお体に負担のかからないものをご用意させていただきました」
メイジーが微笑みを浮かべて言ったものの、慣れないドレスに心は顔を引きつらせた。
確かにコルセットを締め上げたりスカートを膨らませたりということはなかったが、それでも着慣れている洋服に比べると、着心地が悪くずっしりと重い。
「ココロ様の髪も瞳も、黒に近い色をしていらっしゃるんですね。黒をその身に纏うものは、とても高貴な血と言われているんですよ」
相変わらず笑顔を浮かべたまま、メイジーは心の髪を緩やかに持ち上げた。
日に焼けて焦げ茶色になった髪を、丁寧にまとめ上げていく。
言外にどの程度の身分なのかと尋ねられたような気がしたのは、考えすぎだろうか。