午前0時、夜空の下で
魔力の光がふんだんに敷き詰められたその部屋は、白がその光をさらに引き立たせ、朝ではないかと錯覚してしまいそうに眩しかった。
「ヴェルディ様……?」
ノーラの視線の先にあるのは真っ白な遮光の布だ。
勢いよくそれを開くと、今度は夜の暗闇が広がる。
白いベランダには月明かりと部屋から漏れる魔力の光、そしてその光たちに照らされて、一人の少女が城下を眺めていた。
「――相変わらずですね、ノーラ」
ゆったりとした動作で、ノーラたちの方へと振り返る少女。
苦笑が滲んだその顔は、あまりレインには似ていない。
皇女と言われなければわからないほど、大人しい顔立ちだ。
美人というほど整っているわけでも、醜いというほど目を覆うような顔立ちでもなく、記憶に残りにくいかなという印象を受ける。
皇女は白い寝間着に身を包み、藍色の肩掛けを羽織っていた。
「ヴェルディ様……?」
ノーラの視線の先にあるのは真っ白な遮光の布だ。
勢いよくそれを開くと、今度は夜の暗闇が広がる。
白いベランダには月明かりと部屋から漏れる魔力の光、そしてその光たちに照らされて、一人の少女が城下を眺めていた。
「――相変わらずですね、ノーラ」
ゆったりとした動作で、ノーラたちの方へと振り返る少女。
苦笑が滲んだその顔は、あまりレインには似ていない。
皇女と言われなければわからないほど、大人しい顔立ちだ。
美人というほど整っているわけでも、醜いというほど目を覆うような顔立ちでもなく、記憶に残りにくいかなという印象を受ける。
皇女は白い寝間着に身を包み、藍色の肩掛けを羽織っていた。