午前0時、夜空の下で
彼らの言う通り、皇族はかなりウィーザーを危険視し始めたに違いない。

「だから話したくなかったんだね……」

ミルフィーユが申し訳なさげにポツリと漏らす。

リーダーはため息をつき、小さく頷いた。

「おそらく今回の反乱には、血も涙もねぇって噂の第一皇子が指揮を執って、軍神と名高い第四皇子を将軍に据えてくるだろうからな。こっちの被害も大きいだろうし、」

「リーダーと俺は、捕まった確実に死罪だろうね」

あっさりとした副リーダーの一言に、その場は重い沈黙に包まれる。

「まあ、話さなかったところで、ウィーザー自体が捕まれば意味ねぇけどな。仲間のためだ、命懸けんぞ」

ふ、と笑ったリーダーを見て、その場にいた者たちはグッと拳を握り締める。

彼ら一人一人の顔を見回し、リーダーは立ち上がった。

「怯むなよ、お前ら! 俺たちを希望として生きてきた仲間たちに、命を与えてやろう!!」

高らかに上げられた声は、切実な響きを持っていた。
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