午前０時、夜空の下で

「――俺たちは道具じゃない!!」

慟哭のような叫びに、心は思わず口元を押さえる。

気を許せばすぐに涙が溢れてしまいそうで、ただ耐えた。

――泣いていいのは私じゃない。

「――俺たちは！　生きてんだ!!」

リーダーの叫びに、ウィーザーたちは涙を滲ませながら、決意の拳を突き上げる。

「――皇族に突き付けてやろう！　命有るものの苦しみの叫びを！　俺たちは!!」

ウィーザーたちが己を鼓舞する声に、溜まり場が揺れる。

「――自由だ!!」

まさに、覚悟を決める時が近づいていた。