午前0時、夜空の下で
「ここ、どこなんですか?あの、あなた方は……ひと、ですか?」

洋館での出来事を脳裏に描きながら、心はクロスリードを見つめた。

「どこから説明すればよろしいでしょうか。まずここは……そうですね、あなたの世界の言葉では確か……魔界、だったと思います」

「マカイ……、……魔界!?」

「そうです。私たちは魔族と呼ばれていますね。まぁ、あなたの思い描く世界とこの世界が、一致するとは限りませんが。以前、人間界を研究した学者が、魔界という言葉がこの世界に最も近いと判断しただけの話ですよ」

戸惑う心を無視して、クロスリードは話し続ける。
< 42 / 547 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop