午前0時、夜空の下で
堪らなくなって昴が抱き寄せると、奈美も腕の中に飛び込んできた。
「あの子、幸せって言ってる……! 人間界に帰らなくてごめんなさいって。
でもおばあちゃんのこととか、いろいろ知れてよかったって。
好きな人と、一緒になれたって」
奈美の頭を撫でていた昴の表情が、一気に歪む。
お父さんっ子の心だけは絶対に嫁には行かせないと決めていたのに、あの子が真っ先に家を出てしまうことになろうとは。
奈美は昴の考えに気づいたようで、ぷっと吹き出した。
「大丈夫よ、きっと。急に外国に嫁いだと思えばいいんだから。
あの子の手紙を読んでたら、心配するのがばかばかしくなるほど、呑気で幸せそうなんだもの。
でも昴くんは読まない方がいいわよ。後半から惚気ばっかり。新婚さんっていいわよねー」
「あの子、幸せって言ってる……! 人間界に帰らなくてごめんなさいって。
でもおばあちゃんのこととか、いろいろ知れてよかったって。
好きな人と、一緒になれたって」
奈美の頭を撫でていた昴の表情が、一気に歪む。
お父さんっ子の心だけは絶対に嫁には行かせないと決めていたのに、あの子が真っ先に家を出てしまうことになろうとは。
奈美は昴の考えに気づいたようで、ぷっと吹き出した。
「大丈夫よ、きっと。急に外国に嫁いだと思えばいいんだから。
あの子の手紙を読んでたら、心配するのがばかばかしくなるほど、呑気で幸せそうなんだもの。
でも昴くんは読まない方がいいわよ。後半から惚気ばっかり。新婚さんっていいわよねー」