午前0時、夜空の下で
「タイトルはねえ、もう決まってるの! 手紙の後半で心が旦那様とのキスについて長々と惚気てるでしょー?
日付が変わったばかりの真夜中で――って。だからぁ」

「そんなことまで書いてあるのか!? ちょっと雫、おとーさんにもその手紙を見せなさい!!」

「あなた、子どもはいつまでも子どものままでいてくれないのよー」

「おかーさん! 今晩はヤキトリにしようよ!!」

ぎゃいぎゃいと騒ぎ合う彼らを、宗一郎と佐伯は呆れたように眺め、二人して溜息を落とす。

滝川家に、久しぶりの笑いに満ちた日常が戻ってきた。






午前0時、夜空の下で。


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