午前0時、夜空の下で
黒くずんぐりとした男が立っている。
顔は赤黒く、目はぎらついていて、城で見てきた魔族たちとはかけ離れた顔。
……少なくとも、人間ではない。
思わず息を呑んだ心を見て、男はにたりと黄ばんだ歯を見せて笑った。
汚れて尖った牙に背筋が凍る。
「おめェ、一体何したんだ?あのカザリナ様を怒らせるなんて」
ぐひひと笑う男に心は震えたが、その一言に目を見開く。
「カザリナ、さま?」
真っ青になった心の様子に、男はさも愉快だと言いたげな顔で、ニタニタとにやつきながら答える。
「おめェは、あのお方の怒りに触れて、オレらに捧げられたンよ。メイジー様がな、何をしてもいいっつってたぜ?食い散らかそうと、犯そうと、好きにしろってなァ」
にたぁと笑った男は、なァ?と後ろを振り返る。
顔は赤黒く、目はぎらついていて、城で見てきた魔族たちとはかけ離れた顔。
……少なくとも、人間ではない。
思わず息を呑んだ心を見て、男はにたりと黄ばんだ歯を見せて笑った。
汚れて尖った牙に背筋が凍る。
「おめェ、一体何したんだ?あのカザリナ様を怒らせるなんて」
ぐひひと笑う男に心は震えたが、その一言に目を見開く。
「カザリナ、さま?」
真っ青になった心の様子に、男はさも愉快だと言いたげな顔で、ニタニタとにやつきながら答える。
「おめェは、あのお方の怒りに触れて、オレらに捧げられたンよ。メイジー様がな、何をしてもいいっつってたぜ?食い散らかそうと、犯そうと、好きにしろってなァ」
にたぁと笑った男は、なァ?と後ろを振り返る。