君がいた夏
歩は目を見開いてわたしを見つめた
「俺ら両思いか…?」
「うん」
「っ………まじか」
歩むの顔がどんどん赤くなってくる
そして片手で顔をおおうと
「…やべ………嬉しい」
「あはは」
私も、照れを隠すために笑う
歩は深呼吸をひとつしてから笑った
「はぁ……緊張した…よし、帰るか」
そう言って帰り支度を始める歩
私もカーディガンをとる
「外まで行くね」
「さんきゅ」
二人で外に出る
すると
「明美?」
「お兄ちゃん!」
「こちらが、あの?」
お兄ちゃんは歩を見て笑った
「妹のこととか、弟のことありがとう」
「あ、いえ」
「まぁ、これからもよろしくな」
お兄ちゃんはまるで付き合ってるのがわかっているかのように
満足げに呟いて家に入っていった