君がいた夏
未来
先輩に呼ばれたとこに着くと
そこは懐かしい景色が広がってた。
中学の頃
ここでよく先輩と一緒に話したな。
一緒に通ったな。
たくさんの思い出がつまっていた。
ほんの少しの時間だったけど
幸せだった時間。
「……菜穂!」
「っ?!」
呼び捨てで愛しいひとに名前を呼ばれる。
「……菜穂……」
息を切らした私にとって
愛しくて
愛しくて仕方ない人の姿
「せん…」
私が名前を呼ぼうとしたとき
先輩はなにも言わず私を抱き締めた。