君がいた夏

「なんだ。つまんねーな・・・歩のバンドに連れてきてやろうと思ったのに」
「いいよ。ただの助っ人だし」
「え、歩・・・バンドやるの?」

思わず声を出す
バンドとか、凄いなぁ

「まぁ。2時からかな」
「見に行くよ」
「え、いいの?」

歩は目を見開いた。

「迷惑じゃないなら」
「全然。嬉しいよ」

素直に笑う歩
嬉しいよっていう言葉に思わずドキッとしてしまう。

「なんのパート?」
「一応、ボーカル兼ギター」
「助っ人だよね?」
「ボーカルが風邪引いたんだよ」

そうもう一人の人が言う。

「凄いね」
「上手くないから期待すんなよ」

そう歩が言ったとき、明美がプリンを持ってきた

「どうぞー」
「きたきた」
「菜穂、交代の時間だよ」
「あ、了解」

私は頭についてるヘッドドレスをとる

「午後、休憩だから2時にホールに行くね」
「あぁ」
「明美も来るでしょ?」
「じゃあ、付き添いで」
「みんな、ありがとね。歩中々やるな」

そう笑うバンドの人。

私は制服に着替え明美と廊下に出る

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