君がいた夏

「二人で出掛けたりした?」
「ううん、してない」

そう私が当たり前のようにいうと明美は
私の腕をつかむ

「話し合う必要があるみたいね・・・」
「え?!」
「大丈夫よ、一時間目自習だし」

そう言って明美が連れてきた場所は中庭。

「屋上は先輩いそうだしね」
「あ、なるほど」
「で、あなたたちは何をしてるの?」
「え?」
「なんで、デートの1つもいってないのー?」

嘆くように明美は叫ぶ。

「なんでだろ?」
「はー・・・」

大きくため息をつく、明美。

「先輩も、先輩」
「・・・すみません」
「もう、菜穂が誘うしかないよ」
「え?でも、どうやって?・・・無理だよー」
「菜穂は、デートしたくないの?」

うっ。
そう聞かれると・・・。

「行きたいです・・・」
「なら、勇気を出して!頑張って!」
「う、うん」
「まぁ、こういうのは女子から誘うもんだから!」
「は、はい!」

ということで
優陽を、デートに誘うことになりました。

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