イジワルアルジとワルツ
悔やむことなど無い。
後悔は、任務の前にすべて置いてきている。
ただ、今一つだけ思うこと。
死ぬのが恐ろしい。私は任務のためなら死ねると何度も反芻していたのに、いざ本当に死ぬことが分かるととたんに恐ろしく感じて。
逃げ出したくなる。
誰かに助けて欲しい
(誰に?)
誰かにここから連れ出して欲しい。
(何処に?)
そんなこと私にも誰にも分からない。
私には、味方なんて一人もいないのだから。