イジワルアルジとワルツ
雨脚は徐々に強くなっていく。
ぐしゃりと倒れこん出から、1時間は経ったころ、私の頭上の雨音が途絶えた。
な・・・に?
最後の力を振り絞り上を見上げると、傘が差されている。
さしている人影は男だった。
『アイツラ』ではない。
「ねえ。君はここで・・・・。
何して遊んでんの?」
愉しげに笑う、その声に私は先ほど感じた『死』以上の恐怖で体中が震えた。
コイツ・・・。目が笑ってない。
普通の人間じゃない。異常だ。
逃げなきゃ!!!
そう思うのに体は動かない。