【長】Photo*Jumper
―――次の日




「菜都未、なんで昨日来なかったんだよ?」




大地がそう訊いてきたのは帰り道。




家まであと少しの距離のとこ。




「・・・だって・・・・・。」




「お前が来るって言ったんだろ?」




「・・だって・・・・。」




「だってだけじゃ分かんないんだけど?」




「迷惑かと思ったんだもん!」




「は?」




もう家についてしまった。




「ココじゃ嫌だから上がるぞ。」




そういって大地はあたしの手を引く。




連れて来られた大地の部屋。




シンプルに統一されて片付いた部屋。




無音の部屋に響くのは




あたしの心臓の音だけな気がして。




この空気に耐えられなそうだ。




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