Never Magic
<父さんへ

人間界へ無事につきました。そしたら、朔を見つけました。けれど、朔は父さんに食べられたプリンの恨みで、まだ帰らないそうです。人間界の食べ物を食べ尽くすまで、居るそうです。なので、僕はこう決めました。七人の王子を見つけたら、全員一緒に帰ってこようかと思います。それでは、また何か連絡があったら手紙で書きます。

倖より>



その手紙を明日に出そうと思った。
そして布団に入り、目を瞑って寝たのだった。









朝の光が眩しくて目をさました。
体内時計はしっかり正常に動いている。
今日も一日を大切に生きていかなきゃ。
そう言えば、医者に行った時、僕の寿命は28くらいまでしか生きられないとか言っていた。
今から9年後か…。
なんとも短い人生だ。
この短い人生が僕を変えた。
もしNever Magicになってなければ、少し自分が変わっていたかもしれない。
きっと無駄に生活をしていたかもしれない。
でも、変わらないかもしれない。
例えそうであろうとなかろうと、僕は僕だと言う事を自分で分かってるつもりだから。

「んー…ゆっきー…おはょ…」

「おはよーって言ってる側から寝ないでよ」

僕は朔を起こす。
< 10 / 41 >

この作品をシェア

pagetop