Never Magic
下へ翳した杖から光の粒子が飛ぶ。
それが床に散らばり穴が開く。
これが人間界へ行く空間である。
この世界以外に行った事がない僕。
皆は今頃人間界を堪能してるのかなぁ。
早く僕も行こう。
穴へ入る時はジャンプして入っていた。
初めは怖かったんだけどね。
僕は軽くジャンプをしてから、穴へ入る。
いろんな色が混じった空間。
そんな空間の抜け道を見つけた。
遠くに見える白い光。あれが新しい世界への扉である。
逆に黒い光は出口である。
僕は白い光を目指した。








強い光に包まれ、目を眩ました。
暫くして目を開けると、そこは僕がいた魔界に少し似た世界。
空ではなく道を歩く人々、きっとココが人間の世界なのだろう。

「いらっしゃーい、美味しいアイスですよー」

後ろでそんな声を聞く。アイスは魔界にもある。
と言う事は今は夏。
暑いわけだ。
魔界では春なので、厚着をしてきてしまった。
一枚脱いでも少し暑いくらいだ。
この世界で薄着を買わないといけないな。

「あばさぁん、アイス、アイスちょうだぁい僕チョコとバニラとミントと…」

聞き覚えのある声がした。
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