Never Magic
僕と朔は近くのベンチに座った。
僕は朔から人間に付いての知識を教わっていた。

「ココの人達はね、“なんでやねーん”とか、“アホかいなー”って言うんだよ〜」

「変わった所なんだね」

僕はこの世界の言葉と言うのを知った。
ココで生活をするなら慣れておかないと。


「普通にしてれば良いよ。わざとココの言葉を使う事ないから」

「え、でも…」

「平気だよぉ。この世界は小さな島々があって、それぞれ違う言葉を使ってるらしいよ。“ござる”とか…」

「ゴザル?」

「うん。ゆっきー、アイス溶けちゃう」

僕は慌ててアイスを舐め始めた。
暑いから溶ける速度は早い。
うっかりしていらるないな。

「ねぇ、父さんに言っておいて。帰らないって」

「何で…ぁっ、プリンの事?僕、朔のプリン何て」

「父さんだよ、食べたの。だから帰らない」

苛立ち始めた朔は、アイスを一口で食べてしまった。
最後に残ったコーンもバリバリ食べ始めた。
このまま朔が帰ってこなかったら、父さんの怒りもMAXに達するだろう。
朔の怒りも切れなきゃ良いが。

「ゆっきー、もしかして…僕を連れ戻しにきたの」

「まぁ、そうだけど」

朔は嫌そうな顔をする。
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