桜の誓い
どうしてもまっすぐに美早を見ることができなくて。

そっけなく返事を返す。

でも、きっとこれが正しい答えだ。

俺たちは、もうあの頃には戻れないんだから....。

「....蒼、」

たぶん、この教室にいる誰も聞こえてはいないだろう。

でも、俺には聞こえてしまった。

消えそうなくらい小さい、美早の声。

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