未来へのボール*SUMMER*
《ピピーッ!》
「はい、じゃあ両チーム整列!!」
休憩の10分間が終わったらしい。
シノが笛を鳴らして、
整列を呼び掛けた。
「………。」
ラルは、何とも言えない
複雑な表情をしている。
まだ、不安なんだろうか。
「…じゃあ…行ってきます…。」
いや、むしろ
俺がめっちゃ不安なんだけど。
何だその顔は…(ーー;)。
お前これからどこに行くつもりだよ。
しゃーない。
「ラル。」
俺が呼び止めると、
ラルは俺の方を向く。
「…?」
いや、その不安な顔もかわ…
じゃなくて。
「見守ってるから、楽しめ。」
「え…。」