未来へのボール*SUMMER*

「…。」

どうしようかな…。

ミナは頑固なんだよなぁ、

と思い出しながら考える。


上手く誤魔化す、方法を。


「ラル。誤魔化さないで。

ちゃんと話してよ。」

ホラ。頑固だ。

ホントにこういう性格は困る。


あたしの嘘を中々信じないし、

何よりも真っ直ぐ見てくるから。


どうしようかな…。


「…分かった。話を変えるよ。」

何も言わないあたしに呆れたのか、

ミナは話を変えると言い出した。


この空気で何の話をするつもり?


「ライ君はどこに居るの?」


「――っ!?」

あたしの身体は一気に震える。


「え、ら、ラル!?」

上手く息が、出来ない。

あたしはその場にしゃがみこむ。


「ハァッ…ヒュウ…ハッ…。」

ヤバい。




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