未来へのボール*SUMMER*
あたしが恋って…。
有り得ないって。うん。有り得ない。
………て、なんかミツ、
ニヤついてるんですけど。
まったく…顔は可愛いのに…台無しだ。
「嘘つけ。じゃあさ、
さっきボーッとしてた原因は何よ?」
「さっき…?」
ボーッとしてたって言うと…。
あ、なんでかサクト先輩を見てた時。
何故か、サクト先輩に見とれてた時。
「ホラ、言ってみなさーい。」
……て、原因分かっても言えるか。
見とれてたとか…恥ずいわ。
「………忘れた。」
「…ほぉ、忘れた?へぇー?」
マジでなんなんだ、ミツ。
「何なの、ミツ…。」
「いやぁ?前も思ったけどさ、
ラルって素直じゃないよね。」
「……?」
素直じゃない…?