未来へのボール*SUMMER*
Ⅳ 合宿2日目+part1+
〔side朔杜〕
あっちーな。
《ダンッダンッ》
ボールがバウンドする音。
《キュッキュッ》
バスケットシューズが床に擦れる音。
「だぁぁぁああ!!あちいーー!!!!」
……レムの煩い叫び声。
合宿だなぁ。
去年と全然変わってねぇ。
変わったと言えば…。
「レム先輩。順調に上達してます。」
「マジでっ!?
やべぇ俺、ラルに褒められた!!」
「はい。でも今のは少し手首が…。」
恐ろしくも頼もしいマネージャーが
シノ以外にもう1人増えたことだ。
てかラル、なんでレムの指導?
俺はレムとラルのいる方に行く。
「だぁぁあっ!!
理屈で言っても分かんねぇから!!!!
やって見せてくれよラル!!」
「「は?」」
俺とラルの声がハモった。