未来へのボール*SUMMER*
Ⅵ 合宿3日目+part1+
〔side羅琉〕
《ジー…ジー…》
あっつーーい。
窓の外から聞こえる
蝉の声がまたウザいな。
今日は合宿3日目。
長い夏合宿も後半に入った。
が、いくら何でも暑すぎる。
溶ける。ホントに。
「ラル。」
うわぁ。こんな暑い所でも
こーんな涼しい顔
出来る人がいたんだね。
「何でしょうか、サクト先輩。」
練習のおかげで汗はかいている。
が、顔は何故か涼しげ。
てか汗かいてもあんなに爽やかに
見えるってどーなの。
同じ人間だよね?
「ラル。聞いてる?」
あ、まずい。聞いてなかった。
「すいません、
もう1度お願いします。」
サクト先輩が
そんな涼しげな顔してるから。