希翼[キオク]



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「…どういったご用件で…」



気まずく重い空気を破ったのは
お母さん


蚊の泣くような声で
そう言った




先生は
紅茶に口も付けず
ずっとうつむいていたがお母さんの一言で
顔を上げた



「翼のことでしょ?」


あたしがきっぱり言うと先生はようやく
話し始めた




「そうよ。」





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