人生論
『お兄ちゃん?なにしてるの!?』


そんな声が聞こえたハルが小学3年の夏。

リビングに降りると、
母が身をかがめて泣いていた。
母の足元には
兄の塊。
血の塊。
なにかがなくなったただの塊がおちていた。



ハルは救急車を呼んだ。
泣いていた。

ハルはその時は
泣き虫だった。
ハルはその時は
涙を持っていた。





彼女の兄は
自殺したのだ。




では、ここでハルの兄が自殺した理由を話そう…
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