威鶴の瞳
「それで……今回は依頼が二つ来たから、雷知とマサルには30万」
その額に俺とトーマは驚きを隠せなかった。
俺たちの最高額でも一回20万だぞ?
「プ・ラ・ス、予定期間を超過してるから20万追加、計50万」
……。
「「ごじゅ……!?」」
思わず、俺とトーマの声がハモってしまった。
給料的にもすごいが、それを払っているのは依頼人だ。
しかも二人分だから計100万……うわ。
俺たちは苦笑いしか出来ない。
「バイト二人はぁ~……10万ね」
「……」
「……」
今、バイトと正規の差を感じた。
そして、レインが『してやったり』な顔をしている。
これはいつものアレが来るだろう。