威鶴の瞳
ドキリと跳ねて、少し寂しくなって……。
『なんだ、BOMBのためか……』なんて、思ったりして……。
「わかりました」
そう言っていつも通り、また偽りの笑み。
営業スマイル。
トーマが何か言いかけたように見えたけれど、聞き返しはしなかった。
「また夜な」
そう言ってトーマは、出口へ向かう。
また今日も、偽りの占い師としての一日が始まった。
いつもとは少し違う、甘い甘い、熱を持って……。
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