威鶴の瞳
「柴崎依鶴……って、合同捜査の時の?」
「そうね」
あの時のことはよく覚えている。
記憶が新しい上に、普段は基本的にはない合同捜査、それにアイツと同じ『いづる』。
ここへ来たのか。
「第一に、依頼の竹原叶香の身辺調査をお願い」
「はい。……え?第一に?」
今、何か引っかかる言葉を聞いたような気がする。
第一に……と言うことは第二以降が存在する。
もうひとつ依頼があるのだろうか?
「第一に身辺調査。まずはこっちを優先して。そして第二に」
レインは少し困ったような表情で言った。
「これは私……と言うより、BOMBからの命令として」