威鶴の瞳
気配が近付き……私の隣に、ストン、座った。
――ち・か・い!!
どどどどどうしたのトーマ!?
いきなり、隣、座ってくる、なんて……。
ぽん、と頭に乗ったものに、「ひゃっ」と変な声を出して反応してしまった。
隣を見ると、優しく微笑んだトーマと、私の頭に伸びる手。
手、乗せられてる……。
状況が理解できないのは、コミュニケーション能力が欠けてるから?
……いやいや、こんな状況誰にもわからない、はず……。
今度はトーマの顔が近付いてくる。
――え、え、え、え!?
脳内が大パニックの中、耳に近付いた顔が……。
ふぅっ