威鶴の瞳

「マサルは今日の報告では必要がないからな」



そう言った雷知にも、少なからず違和感。

ペアで依頼をこなすことは、BOMBのルール、それにマサルが関わらないはずがない。



スッ、雷知の視線が私に移った。



「……あなたが柴崎依鶴さんですか」

「……あ、はい」

「……。依頼の結果を報告します」



そう言って雷知は私たちの向かい側に座り、レインはいつも通り、奥に座った。



今日はなんとなく、雰囲気が違う。

気にしつつも、依頼結果を聞いた。



雷知はまず、私とトーマの間に一枚の紙を出して来た。

それはタイムラインのようなもので。



「これは依頼された竹原叶香の1日です」



そう言われ、その文字に目を通した。
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