威鶴の瞳


この発言に、雷知すらも驚きを隠せていない。

これがレインという女、レインの能力。



超人的な洞察力。



「でもまぁ、私だけが確信していた所ではどうにも出来ないから、雷知に調べさせたけど」



そう言いながら、一枚の小さな紙……写真を差し出された。



その写真と、あの時感じた機械音が──一致した。

占い師の時、お昼を食べに席を立った時、カメラの機械音。

トーマと写っている、私。

それと、マンションの中からトーマと一緒に出て来る、私。



「テメェ……隠し撮りとか悪趣味な事してんじゃねーよ!」



そう言って席を立ち、レインを睨み付けるトーマに、私はヤバいと感じた。

トーマの蜘蛛の糸のような理性がプチ切れる!



「トーマ、待って抑えて!」

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