威鶴の瞳
そう言うトーマの前に男が来て俺達に礼をする。
部屋の用意が出来たらしい。
「そうね、座って話でも聞きましょう」
先頭を歩く男に付いて行く女、そして俺達2人。
女の名前はレイン。
もちろんここでの名前だから、本名は知らない。
用意された個室に通され、ソファーに座り、ある人を待ちつつ先ほどの話の続きを話す。
奥にある1人掛けのソファーにレイン、机の右側に俺達2人が座り、対の方に後から来る人が座る。
「それで、何が面白かったのかしら?」
早速気になるらしいレインに、その話を簡単に話す。
「まず、敵がトーマの知り合いたったんですよ」
「へぇ……まぁたしかに、依頼人が身内だったものね。トーマが躊躇いでもしたの?」
「いえ、イキイキしてましたね」
「結局ザコ以外は一人ボコって女拘束しただけだけどな」
……このトーマの説明だけ聞いてると、最低だな。
そんな事を思いながら、続きを話す。