威鶴の瞳
取り引き
未来には
夢も希望も
ありませんでした──
「現れない?」
そう言ったのは、トーマ。
そう、いつも通りトーマの未来を見せてもらったが、いい新人候補は見つからなかった。
「だから、アンタたちみたいなのがその辺にコロコロ居るわけないでしょう?おとなしく威鶴が正規になれば許すわ」
「だから俺はいつ消えるかわからないから……ってかそんな話じゃなかったよな?」
「大体消えるって何なのよ?確証はあるの?」
この時俺は思ってしまった。
人付き合いとは面倒な事だと……。