威鶴の瞳
問題児コンビ
いつもの部屋に閉じ込められた。
それは数分前、レインに呼び出され、俺とトーマが一つの部屋に通されたことにより始まる。
そして。
「新人のソラとチョコよ。三時間あげるから手懐けなさい」
バタン。
カチャリ。
鍵をかけられ、閉じ込められたのだ。
手懐ける?
と先ほどの言葉を頭の中で言葉にし、紹介された二人を見る。
まず、どっちがチョコだかソラだかがわからない。
向かいの席に座って足を組み、俺をにらみつけている男。
それとニコニコと胡散臭い笑みを俺に向けている女。
なぜ二人とも俺をガン見する?
隣に居るトーマを見れば……あぁ、新人の男と大差ない態度だった。
二人ともトーマをまともに見てはいけないという第六感が働いてしまっているのかもしれない。
「トーマ、睨むな」