威鶴の瞳
そう言って今度はトーマを見る。
怪力バカ……。
トーマはというと、腕を組んで目を瞑って、必死にいら立ちをこらえていた。
今日何回爆発するだろう?
だから俺が紹介しておいた。
「こっちはトーマ。乱闘になった時にメインに行動する。ちなみに俺は過去と未来を見る」
「あら、目が合うと石にされるわけではないのね」
なんだそのファンタジー的な噂は?
……いや、未来と過去を見るだけでも十分ファンタジーか。
それにしても人の噂とは恐ろしい。
「あなたたち、さっき私たちを手懐けろって言われていたわよね?」
ソラが思い出したように聞いてきた。
「……あぁ、言われた」
「いいこと教えてあげる」