威鶴の瞳
状況把握
「どうした?」
心配を含んだ声に、顔は少し怖いけど、きっといい人なんだと漠然と思った。
「いえ……あ」
安心したら現状が知りたくなった。
家に帰るには、駅でも教えてもらえれば帰れはすると思う。
とりあえず今は大雑把でもいつなのかが知りたかった。
「あの……今は何月ですか?」
「8月……お前大丈夫か?」
8月……?
さっきまで……姉が家に来ていた時点ではとりあえず10月だった。
それはハッキリと覚えている。
じゃあ今は過去?
いや、違うきっと……一年近く経った未来?
「あの、西暦教えてください」
「西暦?本当に大丈夫か?」
「いいから……知りたいんです」