威鶴の瞳
10年ぶりの再会が、喫茶店でいいのかな?
店員と客か……。
どうなんだろう、こんな偶然。
でもね、とてもとても、嬉しい。
会いたかった。
ずっとずっと、会いたかった。
でも、少しだけ不安になる。
今会えたけど、私が私でいられる時間はあとどれくらいなんだろう?
いつもより、私でいる時間が長いことは感じてる。
起きてから一日がスムーズに進んでる。
でも、いつ違う人格とまた代わっちゃうのか、私のことなのに、私ですらわからない。
もしこれで再会が終わったとして、会えなかったとして、次はあるだろうか?
あの部屋が私の部屋だったとしたら、私は姉に会うために二時間近くの距離を電車で過ごして、会いに来なければ会えない。
いつ人格が代わるかもわからない状態でそれは……厳しいかもしれない。