威鶴の瞳
それから私たちは、今まで何があったのかを話し合った。
私はあまり話すことはなかった。
占い師として16歳の時から働いていたこと、別人格が出来てからは記憶は飛び飛びで、その間に竹原さんと仲良く(?)なったこと。
意識が安定してきていること。
ちづちゃんから聞く話も、知らないことばかりで面白かった。
先に妹が欲しいと言ったのはちづちゃんらしい。
小学校の低学年の時に妹が欲しいと駄々をこねたから、施設から子供をいただいたらしい。
わたしの育ての親に当たる両親は、子供が作れない体だったらしい。
それを知っていた姉は、家を出て少し経ってから、ある組織を知った。
お金を渡せば大体の依頼を引き受けてくれる『裏』のお仕事をしているところ。
そこにちづちゃんと私の両親の情報を探してもらって、私もちづちゃんも両親を亡くして施設に入れられた子だと知ったらしい。
当時姉も一緒に施設に入っていたらしいけれど、ちづちゃんとは会っていなかったらしい。
そして、その『依頼』で名前を知った。
彼女はなぜか英語で名乗った、らしい。