威鶴の瞳
どちらかと言えばこっちが本当の姿であり、夜は偽りの姿。
声は……もともと平均よりは低い方で、口調を変えてトーンを下げれば簡単に男になれる。
今回の敵だった女には、そういう部分もあってか、少し同情の気持ちも混ざり、バラしてしまったのかもしれない。
力だって強くはないから、急所を狙い、場合により過去をも武器にする。
その逆で、昼間は過去と未来を見られることを利用し、占い師として、占いとは言えない占いをする。
的中率は98%。
あとの2%はアドバイスの想定外の行動をする奴らがたまにいるためである。
占いを信じていないくせに占いをし、反抗心から未来ともアドバイス想定とも違う行動をして、自らを危険に晒す奴も何人かいた。
そうなっても別に知らないし、自業自得、私に関係はない。
大型ショッピングモールの一角、そこで占いをしている。
開店前に簡単に準備をする。
水晶を出すくらいだけど。
10時、開店した。