威鶴の瞳
三人も……?
「まず一人目は、私。トーマから色んな事を吹き込まれて来た私」
一体どこまで吹き込まれて来たのやら。
「次にトーマ。依鶴博士なトーマ。当人じゃないけど知識は一番入ってるわ」
当人じゃないけど、という事は、当人がいる、ということ?
「そして最後に」
レインは私が持っていたであろうバッグを取り出して私に渡した。
「サイフを開いて」
サイフ……。
バッグの中から見慣れたサイフを取り出し、中を開いた。
入っていたのは小さな紙……メモ用紙?
それを取り出し、裏を見て固まった。