威鶴の瞳
「さっき言ったでしょう?三日寝てて飲まず食わず、点滴のみ。まずは食事からね。それからトーマの所行ってちょうだい」
……しようとしていた事が、バレていた……!
私はトーマに会いたい。
さすがレインの、どこまでも恐ろしい洞察力。
「それから、さっきも言ったと思うけど。『主人格と 同じ現象が起きた』って」
「……はい。それが何か?」
「あなた、威鶴ほど勘が効かないようね」
そう言われ、少しムッとする。
威鶴が勘が良すぎるだけだ。
それに経験値とか、仕事の内容でも変わってくるし……。
脳内で言い訳を連ねている私に、レ……優雨さんはわざとらしいため息をついてから私に説明した。