威鶴の瞳








気付けば私は、病室を抜けて走り出していた。

看護士さんらしき人の怒声が聞こえた気もするけれど、気にせず走る。



205号室、おそらく──






「トーマ!!」



そう、トーマの居る──あれ?



「……お、おう」



そこには驚きを隠せないトーマと。



「遅かったわね、依鶴」








なぜかトーマをベッドに組み敷いている、レインがいた。

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