威鶴の瞳


……つーかそれより俺は今の俺の立ち位置の方が気になる。

まさか俺は恋人扱いにならないよな?

あの依鶴だけだよな?

つーか主人格の『依鶴』とはどうなるんだ?



告白したっつってたし……依鶴とは付き合ってんのか?

付き合ってるとして、消えるとして、そうなるとどうなる?

自然消滅なのか?

それとも『依鶴』が引き継ぐのか?



もう、わけわからん。



「オトす」

「は?」



数秒開けてから口を開いたトーマに、俺はついていけていなかった。

そして。



「『依鶴』も、俺がオトす。意地でもオトす」

「……その『オトす』って、まさか……?」



レインの質問に、当然の如く答えたトーマ。



「また好きにさせてやるっつんだよ」

「タラシ!ここに女っタラシがいるわ!」

「……」

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