威鶴の瞳


「えぇと、私がトーマを襲っている所に依鶴が来て、依鶴と交代で出て行って、そしたら今度は依鶴がトーマを襲──」

「まままてまててまてまて!!色々言い方に問題があるだろ!?」

「あらら、意外と肉食だったの?」

「……幻滅していいか?」



上から、レイン、トーマ、千鶴、俺。

なんてことだ、汚された。

トーマがそんな奴だなんて……あ、いや、別に知ってたか。



「威鶴ちげぇ!そんな目で見んな!!」

「レイン、続き」

「やめろ!」

「いぇっさー。それでトーマが狼になって、口説き始めて」

「わーわーわーわ一!!」

「行くなって我が儘言ったのに対して依鶴が愛してるってなだめて、おしまいね。あらトーマ、どうしたの?」







トーマが屍になっていた。



「人の告白を最後まで見てる奴がいるのか……いていいのか……」

「だって依鶴の病室行っても依鶴はいないわけでしょう?暇じゃない」



この快楽主義者め。





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